その3 bitcoinに関する議論と一人の天才ハッカー

その1はこっち
http://d.hatena.ne.jp/sippo_tuki/20140228/1393580888


さらに続きです。
ねむいけどねれない。
ねむい。

あと以下の文章で経済学みたいなものを語りますが
私は経済をちゃんと勉強した事がないので
鵜呑みにしないでください。
どこか間違えてる可能性あります。



さて
これまでbitcoinを3記事も使って解説を試みましたが
このbitcoinネットワークは実は
欠陥も確実に持ち合わせています。

それはまず
bitcoinはその仕様上
「最終的に総供給量が20,999,999.9769BTCで固定される」

という部分です。

これはルールとして最初から決定されています。

どういう意味かと言うと
bitcoin
20,999,999.9769分「採掘」されると
それ以上はbitcoinの新規の採掘が不可能になるという意味です。

(ただしその後もbitcoinではネットワーク上の
送金にかかるわずかな手数料が採掘者に分配されるため
採掘者のネットワークの監視作業が止まる事はありません)


bitcoinの売り文句として
「ネットワーク上の通貨だから国家に縛られない!」
「国が供給量をコントロールしないため自由な通貨である!」
というのがあります。

一見良く聞こえるかもしれません。
しかし経済学的にはこれは大問題です。


国が通貨の供給量をコントロールしようとするのは基本的に
「経済の安定を図るため」
です。

経済学では適度なインフレは失業率を下げる効果があると言っています
(詳しくはぐぐってください)

そのため世界各国では失業問題に対し法律で
「失業問題は銀行に責任がある。不況では金融緩和しろ。」
と書かれています。

(ただし日本は例外ですね 爆笑)


bitcoinではこれがありません。
20,999,999.9769BTCまでは供給されますが
それ以上はシステム上、供給することが出来ないんです。


つまりbitcoinは明らかなデフレ通貨です。


市中におけるbitcoinは常に流通量が減っていきます。
bitcoinの供給がなくなる結果
bitcoinの貯蓄に資金が吸収されるため

市中にbitcoinの需要がある限りbitcoinは高騰します。

需要が一定でもbitcoinの流通量は減り続けるためです。


これがbitcoinの高騰する理論的背景です。


さて
bitcoinはバブルでしょうか?

将来もbitcoinの需要が続くのなら
高騰は続きます。

そして高騰が続くという事は貯蓄(投資)にbitcoinが吸収され
bitcoinの流通量が減り
また高騰します。

これが繰り返される結果


需要が無限に一定ならば
理論的には1BTCの現在価値は∞です。
1BTC = ∞USD

となってしまうわけです。


しかしbitcoinで行われる経済活動は低下するわけです。

どこでbitcoinは無限から開放されるのでしょう?
わたしにもbitcoinが最終的にどこに向かうのはわかりません。

最後にはクラッシュが起こるのか
それとも。



またbitcoinは犯罪に使われやすいという特徴もあります。

bitcoinは正確には完全な匿名ではないんですが
かなり匿名性の高い決済手段と言えます。

送金や受け取りをする時は相手のbitcoinウォレットの
アドレスさえあれば可能なわけですから。


これも国家が管理する事は不可能な要因のひとつです。


実際に麻薬取引等々で大活躍のようですが
これを規制するのも一苦労です。

国内のサーバーでbitcoinを遮断しても
別のネットワークを経由したり
様々な抜け道が考えられます。


bitcoinは麻薬の決済手段として
本当に便利なものです。



bitcoinは本当に自由なネットワークの通貨です。

しかし自由は良いことではありません。

そして規制も難しいネットワークです。

bitcoinは世界をどこへ向かわせる気なのでしょう?


これは単なるワイドショーネタでは済まされません。


いまさら情報収集を始めた日本の政治家ってなんなんでしょうね。


この
bitcoinというものは
Nakamoto Satoshiという一人の謎の人物により生み出された
経済学的にとんでもない実験対象なんです。


世界が変わってきています。
一人のハッカーとネットワークによって。




参考:http://www.bitcoin.co.jp/faq/faq.html