アービトラージと効率的市場仮説のジレンマ

日経先物が操作されてるとか
アービトラージが発動するから無理だとか
議論が盛況なのでアービトラージのテーマで
適当に書くっす。


アービトラージ(アーブと略される)
というのはご存知の通り
リスクのかなり限定された取引のことです。

やり方は色々ありますが
理論価格と市場価格が乖離している時
その差を取るやり方や
モロに一物二価(A市場では100円なのにBでは200円等)
のものの差を取るやり方が
基本でしょう。


で、効率的市場仮説なんですが

効率的市場仮説によると
市場にはアービトラージの機会なんかない
というお話になるわけです。

なぜかって
市場にはピラニアが溢れていて
常に合理的プレイヤーが血眼でアーブ機会を狙っているので
普通のプレイヤーにはそんな機会はない。
つまりすべての証券は適切な価値で評価されている。
という事らしいです。

はい、違和感ありませんか?


ここにはジレンマが内在しています。

いわゆる
「じゃあピラニアは何食って生きてんの?」
ってことです。


もし市場が効率的ですべての証券が適切な値段なら
血眼でアービトラージ機会を狙うのは労力の無駄です。
つまり市場が効率的ならピラニアは居なくなります。
でも市場の効率性はピラニアによって維持されるわけです。


まとめると

市場はピラニアのおかげで効率的なので
ラニアは生きられない。

という事です。


ジレンマしてますねー。

あくまで理論上の話なので。


個人的に現実的な線では
おそらく市場では
ラニアが死滅して市場が非効率になる時期と
ラニアが増殖して市場が効率的になる時期が
波形チャートになってると考えられると思ってます。

あとは供給されるエサ(素人)の量の要因もあったりですね。



で、アービトラージの話なんですが

上記のお話に通ずるわけです。
アービトラージの機会なんてない!」
と言われている市場にはアーブの機会があります。
なぜって機会がないと言われれば誰もやらないから。

逆に

アービトラージの機会がある!!」
と言われている市場にはアーブの機会はありません。
なぜって機会があるってみんな言うなら
アーブをやる人で溢れて市場が効率的になるからです。


個人的には最近のTwitterの一連の流れで
「アーブの機会なんてねーよ」
って日経先物と現物で言われてたので
「ああ……あるんかなあ」
と思った次第です。